2025 1015 オメガ・シーマスター・コンプリートメンテナンス
1972年に友人7人と中古のディンギーYAMAHA15を購入し、葉山マリーナでヨットを始めた。当時の腕時計はほとんどが日常防水ですらなかった。御多分に洩れず私の腕時計も防水ではなかったので、ヨットに乗るときは更衣室のロッカーに置いていった。着替えに下に隠しておけば大丈夫だろうと施錠しなかったら、ある日帰港後なくなっていた。新しい時計はヨットでも使えるダイバーズウォッチがいいと父と地元の矢島時計店へ見にいった。想定していたセイコーのダイバーズウォッチは防水に問題があり販売を中止していると言われ、防水でないセイコーの時計を買ってもらった。
1973年春、父が警察官僚の叔父が駐在していた沖縄へ旅行した。沖縄は前年の返還から日が浅く日本人も買える免税店が残っていた。父はオメガのシーマスターを免税で買って帰った。予想外のお土産に驚かされた。60m防水だから現在の標準では本格的ダイバーズウォッチではないが、以後ヨットで愛用することになる。
1975年の第1回シーホッパー全日本選手権大会で6位に入賞した時もつけていたし、思い出深い。1980年代になるとセイコーがディジタルのヨットタイマーを発売したので早速購入した。ヨットでオメガを使うことはほとんどなくなり、オメガは普段用になった。1993年にタグホイヤーのクォーツを夫婦で買ってからはシーマスターを使う機会はめっきり少なくなった。
竜頭がバカになり1回修理し、10年ほど前に分解掃除をしただけだが、最近でも日に1分弱程度進むだけで実用になる。あるとき調べたらオメガはこのように古い時計でも正規代理店がオーバーホールサービスを提供していた。きちんとオーバーホールをすれば精度も改善し防水面でも安心できると考え、先月上野にゴッホ展を見に行った帰りに銀座でオメガのカスタマーサービスへ寄ってシーマスターを診てもらった。オーバーホール(コンプリートメンテナンスサービス)は標準の税込12万円余りで、針と風防の交換を含む。期待していた防水はケースに歪みが生じている可能性があり保証できないとのこと。そこが引っ掛かり日常使用に気楽に使おうという目論見は外れた。このままの状態で将来的に遺品として娘に渡ってもガラクタとして処分されるだろう。いっそ今のうちに処分しようと買取センターに持っていったら10万円の査定がでた。次の時計の足しにちょうどいいが、念のため娘に興味があるかとLINEで聞いてみた。写真を見せサイズを伝えたら義理の息子が使いたいと。それならきちんとオーバーホールをして精度も上げて渡そうとコンプリートメンテナンスサービスに出すこととにした。引き取りサービスを申し込んだら梱包材料が送られてきた。
この後紙箱に入れゆうパックで送った。息子が83歳になると時計は100歳になる。
コメント
コメントを投稿